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「く」クロトン

24_mi_01.jpgボクネンさんの絵の中にもよく登場するクロトン。インドネシアや太平洋諸島、東インドなどを原産とする純熱帯植物です。毒々しいまでに鮮やかなピンクや赤いクロトンの葉ですが、これは隣に補色(反対の色)として緑色があるからこそ生まれるのです。

面白いことにこの補色同士が同じ割合であると、両方の色が反発し
あい、いつまでも妥協線が引けないのでお互いが生きてこないので
すが、どちらかが主で量的に多く、その中に相手の色がさりげなく入
っていると両方の色が闘いあいながらも生き生きとしてくるのです。
それはまさに「いったい誰に許されたのか」と思われるほどの精密な
バランスです。

このようなクロトンの補色のあり方と、人間や生き物の関係性も非常
によく似ているとボクネンさんは言います。

「たとえば人間も同じような思考回路をもった人ばかりが存在している
と、これは種がたくましく、健康的に存在していくような形にはなりませ
ん。減退していったり、沈没や暴走したりする方向に向かっていくとぼく
は思うんですよ。これは非常に根底にある生き物の原理でしょうし、不
思議なくらい色の理論と似通っているわけです。」
『ボクネン 大自然の伝言を彫る』(サンマーク出版)より


ついつい「平等」「共存」と言うと、皆が同じ価値観の中で生きている世
の中を想像しますが、同じ色の中ではその色は絶対に生きてこない。
たとえば真っ白の紙の中に白を入れても、色が生きるどころか、その存
在さえも認知することができない。それでは「ある」のか「ない」のかさえ
わからない世界です。
喜びも悲しみも、酸いも甘いも含んだ、混沌としたダイナミズムの中で、
お互いが戦いあい高めあいながら一番輝きあう関係性を生み出してい
く。そんなあり方を、クロトンから学びたいと思います。


misa@ボクネンズアート東京

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